交通事故コラム

10年前の脳挫傷で5級認定(高次脳機能障害)

2018.03.18

ご本人より特別の許可を戴き掲載しています。
 

事故概要

事故発生:平成13年
事故状況:自転車にて走行していたところ、前方から来た自動車と正面衝突したもの

治療経過:事故後2ヶ月間に渡り入院し、2度開頭手術を受け血腫を除去しました。

退院後は、介護が必要な状態が続いたことから実家の援助を受け通院を継続してきました。
その間、物忘れや意欲低下、疲れやすさ、感情のコントロールが効かないなど、高次脳機能障害の症状が出ていました。
仕事は元の職場に戻ったものの、職務内容は大幅に変更されました。
事故前のように責任のある仕事を任せてもらえなくなりました。
しかし、徐々に回復し、日常生活に支障を感じないところまで回復しました。
そうして約10年が経過しました。

依頼の理由:事故から約10年が経過したあるとき、友人より当事務所の話しを聞かされ、相談にお越しになることになりました。

お話を伺うと、まだ少し、高次脳機能障害と思われる症状が認められました。
そこで、症状を解明するために専門医の診察が受けられることを説明したところ、ご依頼を希望されることとなりました。

サポート内容:某大学病院の頭部外傷専門医の診察を手配し、診察・検査を受けて戴きました。

諸検査の結果、予想以上に脳損傷の程度が酷いことが分かりました。
高次脳機能障害は徐々に良くなると言われていることから、10年も経過していると検査結果が出ないのではないかと心配していました。

しかしながら、検査結果からは予想以上に酷い状態が判明したのです。
もっとも、その検査結果からは信じられないほどしっかりした被害者であり、ここまで回復できたことに医師は大変驚いておられました。
頭部外傷の専門医をして驚かせるほどの回復ぶりで、「奇跡的回復」と言わせたほどです。
とはいえ、後遺障害であることに変わりはないので後遺障害診断書を書いてもらい等級認定を受ける手続を予定通り進めました。

認定結果:高次脳機能障害で5級2号の認定。

10年も経過していたことから因果関係を否定されるおそれがあり、そのフォローを徹底したことが今回の認定結果につながりました。

また、当該被害者が脳損傷をものともしない大変な努力家であり、日常生活上の支障を創意工夫で乗り越えておられたことも包み隠さず堂々とアピールしました。
この点については、馬鹿正直に過ぎると同業者の間では不評でしたが、徒に賠償金を求める姿勢を当事務所はとらないことを事前に説明したことも、ご依頼の理由の一つであると聞かされていたため迷わず正々堂々とアピールすることが出来ました。
もっとも、そもそも、それにより不当に後遺障害等級が軽く認定されることはありません。
客観的な検査結果こそが認定の決め手です。
その手配が出来るからこそ、堂々とアピールすることを当事務所は旨としています。
いずれにしても、被害者も私も気持ちのよい形で後遺障害等級の認定が受けられた良いケースでした。

10年前の交通事故でも諦めないでください。
こうして、後遺障害等級の認定を受けられる可能性はあります。
ジコナビは、医師と弁護士が連携して交通事故被害者を全面的にサポートします。
大阪市鶴見区、城東区、旭区、門真市、守口市、大東市、東大阪市、四條畷市など大阪で交通事故に遭われた方は、高次脳機能障害に限らず、交通事故後早期にジコナビにご相談下さい。

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