他覚的所見の重要性
交通事故に遭って、症状固定に至ったが痛みが残存する場合、後遺障害の等級申請をすることが考えられます。
その際、医師に後遺障害診断書を作成して貰う必要がありますが、後遺障害診断書の記載で最も重要なのは他覚的所見を記載する欄です。
もちろん自覚症状を記載する欄に痛みが残っている旨を記載して貰うことも重要ですが、その自覚症状が、他覚的所見に裏付けられていることが最も重要となります。
事例紹介
沖縄にお住まいのKさんからお電話いただきました。
Kさんは自転車乗車中、大型の乗用車にはねられ膝蓋骨骨折を受傷されました。
ワイヤーで固定するオペを受けられ、骨癒合は得られましたが変形がみられ、膝痛が深刻な状態でした。
症状固定を迎え後遺障害診断書を書いてもらいましたが、ご本人は内容に納得がいかないご様子。
拝見すると他覚的所見に筋力の低下や筋萎縮の所見が書かれているのみでした。
これでは骨折部痛で14級が認定されるのも危うい状態ですね。
レントゲン上、骨折所見がみられること、オペ施行の事実、変形癒合の事実等をしっかり他覚的所見欄に書いて頂くことが必要です。
症状固定の際にご本人に自覚症状として痛みが残存しているのであれば、その原因となっているのは何なのかを他覚的所見でしっかり示す、というのが最も基本的なアプローチの仕方になります。
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