交通事故解決事例

島根県在住 男性58歳 肩胛骨複雑骨折・肋骨骨折 (会社員)

2018.03.18

後遺障害等級 12級から10級へ

※ご本人のご厚意により,特別に許可をいただき掲載しています。

その節はありがとうございました。
肩があがらなかったに、12級という不当な扱いを受けましたが
その後の異議申し立てで10級を獲得。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。

去年の春先の話ですが、山に大型バイクでツーリングに行きました。
カーブにさしかかった時、センターラインを割ってきた車と真正面から衝突したのです。
私は、とばされ,バイクはガードレールに激突し大破したと後日知らされました。

事故後直ちに病院に運ばれ,全身にわたり検査をうけました。
肩甲骨の複雑骨折・肋骨骨折・全身打撲と診断されました。
肩甲骨は右肩を骨折し,肋骨は右側を2本骨折していました。
事故の激しさの割にはケガがこれだけで済み,本当に奇跡だと思っています。警察の事情聴取では,大事に至らなくてよかったですね,とうい発言がなん度も耳にし,改めて運がよかったことを認識したものです。

さて,治療はというと,右肩はギプスをし、肋骨の方は特別治療らしき治療はしないで安静を指示されました。ギプスが外れるまでは家で安静にしてました。
利き腕となる右肩がギプスで固定されたので、ご飯を食べるだけでも大変でした。使いなれない左手でどうにか食事をとりました。
ギプス固定中は,日常生活に大いに支障がありました。

そして6週間が経って、待ちに待ったギプス開放日がやってきました。
その後、リハビリ通院という形になりました。
肩をマッサージしてもらい,身体を温め,右肩を少しずつ動かしていくことからスタートしました。
ギプス生活が長かったせいか、痛みや違和感がすごくてなかなか思うように動きませんでした。

その後、週3回のペースでリハビリ通院を続けていきました。
それでも、腕はうまく挙がりません。

そして、事故から6ヶ月が経った頃、保険会社は治療を打ち切ってきました。
「骨折の場合は、半年くらいしか治療は見る事ができません。後遺障害診断書を送るので、医師に書いてもらってこちらに郵送してください」
とのことです。
私も交通事故の事を本やネットで見ていたので、一応覚悟はしていましたが,まさかこんなに早くにやってくるとは思っていませんでした。
しかし,保険会社がそう言うのだから,そういうものだろうと思い,保険会社の言う通りに医師に後遺障害診断書を書いてもらいました。
そして、2ヶ月くらい経ってから等級が決定しました。

結果は12級です。落胆しました。
「なぜだ? 肩の稼動域制限は10級のはず。 右肩はほとんど思うように挙がらないのに。」
これにはやりきれませんでした。利き腕が不自由になり,どれだけの支障を被っているのか分かっているのだろうか?今後もどれだけの代償をかかえていけばよいのか分かっているのだろうか?落胆と同時に怒りもこみ上げてきたのを覚えています。

その後インターネットで検索し、どこか頼りになる弁護士事務所がないか探していました。
その時に行き着いたのがジコナビのホームページです。

まずは電話してみました。

【当事務所のサポート内容】

電話で話を伺ったところ,肩関節の可動域測定に問題があることがわかりました。そこで,遠方ではありますが,お会いしての相談となりました。

詳細を伺った結果,どうやら主治医による可動域測定は行われなかったようです。
測定はリハビリ担当の理学療法士の残した記録に従ったようです。
しかも,測定とは名ばかりの,目測による測定であったとのことです。

実際には,ご本人の認識通り,10級に相当する可動域しかありません。
そうであれば,それを医師に認めてもらい,診断書にしてもらわなければ異議申立は成立しません。

ご本人の希望で,その作業をお引き受けすることになりました。
遠方であることがネックとなっていたのですが,京都に兄が住んでいることが幸いし,しばらく関西に泊まってもらい,その間立証作業を進めることが出来たのです。

まずは,協力医に頼んで診察を引き受けてもらいました。
ある程度の期間にわたり通院をしてもらい,状態を正確に把握してもらうことに務めました。
それと平行して,肩胛骨の骨折後の状態を正確に知るために検査も受けてもらいました。検査は3D-CTという少し大げさな検査ですが,当事務所のスタッフが懇意ににしている診療放射線技師のいる病院でお願いすることとなり,気心の知れた技師のもとで検査が受けられることで,被害者本人にも安心した環境で検査を受けていただくことが出来ました。

検査の結果,変形癒合の詳細と,剥離骨折の断片が多数残されていることが判明しました。
断片の発見により,本人の訴える痛みの裏付けがとれたのです。これによって,肩関節が固まってしまうという意味の,拘縮の進行についても医学的な裏付けがとれたことになります。

そしていよいよ,再度の後遺障害診断を実施することとなりました。

肩関節の可動域測定は,純粋に肩の動きだけを測定できるように慎重を期しました。
つまり,いい加減な測定方法では,肩の動きと連動して他の関節の動きが紛れ込んでしまうので,それを排除しなければならないのです。測定結果は10級に相当する数値が得られました。
そして,その原因となる裏付けも既にとれています。
これにより,正当なる等級認定に必要な後遺障害診断書が完成したのでした。

異議申立は直ちに実行し,約1月半の後10級の認定通知が送られてきました。

ご本人も私も大喜びしました。

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